東日本大震災/夢と希望/取り戻す支援を/江田氏ら漁港や仮設住宅など訪問
復興特区、特別立法急ぐ/「話を聞いてくれた議員は初めて」(漁師)/福島・いわき市


 公明党福島県本部のいわき市復興支援本部(中島千光本部長=県議)の江田康幸顧問(衆院議員)は9日、東日本大震災で被害に遭った市内の漁港や避難者が入居する仮設住宅などを訪問。関係者と復旧・復興支援について懇談した。同支援本部の中島本部長、安部泰男事務局長が同行した。(東日本大震災取材班)
 「いつになったら漁に出られるか分からねえんじゃあ、将来の見通しが立たねえし、夢も希望も持てねえ!」――。江田氏一行が訪れた小名浜漁港の魚市場に、漁師の怒声がこだました。

 震災前、底引き網漁をしていた小松正さん(71)は大津波で自動車5台と漁の道具の一部を失った。自宅も半壊し、被害総額は約2000万円に及ぶ。東京電力福島第1原子力発電所の事故の影響で漁は禁止となり、現在は漁師仲間と共に漁場のがれき回収事業で生計を立てているが、同事業が終わる10月以降の仕事は決まっていない。

 魚市場に集まった約20人の漁師も同じような状況を抱えており、「漁の再開を早くしてほしい」「放射性物質の検査装置を増やすべきだ」「風評被害の解消が必要」といった切実な要望が江田氏らに寄せられた。

 一人一人の話にうなずき、メモを取っていた江田氏は「国、県、市で連携し、一刻も早く皆さんの生活支援に取り組む」と語った。

 江田氏の誠実な姿勢に小松さんは「思いが強くて声を荒らげちまったが、魚市場まで来て俺らの話を聞いてくれた議員は初めてだ。正直うれしいよ」と話していた。

 その後、江田氏らは原発事故で広野町から、いわき市へ避難している氏家敏弘さん(66)一家が入居する仮設住宅を訪問。楢葉町と富岡町から避難してきた住民らも交えて、原発事故の収束や故郷への本帰宅の時期、残してきた家のローン負担の軽減策などについて相談を受けた。

 このほか一行は、市役所内で渡辺敬夫市長と震災の支援策について意見交換し、(1)農業・漁業関係者への生活支援充実(2)原発事故の賠償と市民の内部被ばく検査の実施(3)仮設住宅入居者の自立支援と被災者の雇用創出――などを国、県に求めていく必要性を確認し合った。

 視察を終えた江田氏は「第3次補正予算案の編成や復興特区の創設、特別立法の制定を急ぎ、被災者の夢と希望を取り戻す支援をしたい」と決意を述べていた。
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