熊本地方裁判所は2001年5月11日、ハンセン病国家賠償請求訴訟に対して国側敗訴の判決を下しました。これは隔離政策の必要がなくなった1960年以降、96年「らい予防法」廃止に至るまでの政治と行政の過誤を糾弾するものでありました。この判決を機に、患者・元患者とその家族らの人権・尊厳の回復、控訴断念と謝罪を求める声が日本全国で沸き上がり、ついに23日夕、小泉首相は歴史的な控訴断念を決定したのです。その背景には、政治生命をかけて「控訴断念すべき」との意志を貫いた坂口力厚生労働大臣の熱意と、「法的問題よりも人道的側面を」と主張し続けた公明党の取り組みがありました。
 江田康幸衆議院議員も、熊本出身の政治家として、医療に携わる者として、ハンセン病国賠訴訟問題に人一倍関心を寄せ、誰よりもその解決に尽力してきました。ハンセン病療養所「菊池恵楓園」のある菊池郡合志町に住んでおり、議員になる以前より、長年に亘り、直接入所者と接しておりました。それ故、元患者やご家族の方々の悩みや苦しみを誰よりも痛感しています。
 5月16日の厚生労働部会及び国対理事協議会で、江田康幸衆議院議員は「原告の皆さんにとっての望みはただ一つ。政府に謝罪させること、人権を回復することだ。そのためには絶対に控訴させてはならない」と強く主張しました。 また18日には、太田昭宏国対委員長とともに、国会内でハンセン病違憲国家賠償訴訟全国原告団協議会の竪山勲副会長、弁護団の安原幸彦、八尋光秀両弁護士と会談しました。竪山氏らは、公明党が小泉首相に控訴断念を要請したことや、ハンセン病政策の反省を含めた国会決議の取りまとめに尽力していることを高く評価され、「公明党の奮闘にお礼を申し上げる」と述べました。そして「国が控訴しないように尽力してほしい」との要請を受けました。
 翌19日には、国立ハンセン病療養所「菊池恵楓園」を訪れ、ハンセン病訴訟の原告や自治会の代表らと会談しました。江田康幸衆議院議員は、人権回復と差別撤廃への信念を培った原点の場所に立ち、「政府は断じて控訴をすべきではない。皆さんの立場に立って最後まで戦います。」と強く約束しました。

 5月27日、政府の控訴断念を受けて、再び菊池恵楓園を訪れ、今後の対応について懇談。席上、坂口厚生労働大臣と公明党への感謝の言葉が述べられるともに、
1)ハンセン病対策の協議の場に、全国ハンセン病療養所入所者協議会を加える 
2) 「人権デー」の制定などで偏見差別撤廃を啓発する 
3) 療養所退所者が安心して医療、福祉が受けられる施策を
などの要望が出されました。
  江田康幸衆議院議員は、患者、元患者の全員を対象に損失補償や生活支援を行い、偏見差別撤廃の啓発・教育にも全力を挙げることを固く誓いました。

 これらの要望を受けて江田康幸衆議院議員は、5月29日と6月11日の衆院厚生労働委員会で質問に立ち、「なぜ90年間にもわたって隔離政策が続けられたのか、徹底した検証が必要である」「入所者だけでなく退所者への支援、さらに患者と同じくつらい思いをしてきた遺族に対する支援も考えねばならない」と強く主張。坂口厚生労働大臣は、厚生労働省の中で検証するのではなく、第三者機関で検証するのが望ましいとの見解を示しました。
 その後、衆院は6月12日の本会議で「ハンセン病療養所入所者等に対する補償金の支給等に関する法律案」を賛成多数で可決し、参院に送付。 江田康幸衆議院議員が所属する党厚生労働部会は、10月16日、14年度概算要求に盛り込まれたハンセン病に係わる施策などについて、ハンセン病訴訟全国原告団協議会の竪山勲副会長や弁護団連絡会と会談。席上、竪山副会長らから、「多くの療養所入所者が一日も早く社会で安心して生活できるよう、協力をお願いしたい」との要望があり、退所者給与金や退所準備金の大幅な増額などの実現を求めたのに対し、江田康幸衆議院議員は、元患者が安心して暮らせるよう尽力することを約束しました。
 このような全面解決に向けた公明党と坂口大臣の強い主張により、12月には退所者給付金が決定。さらに、ハンセン病療養所への入所歴がない元患者(未入所者)と入所者遺族への賠償についても2002年1月に和解が成立。これによりハンセン病問題は全面解決することになりました。