2004/03/12●公明新聞より
食の安全確保の推進力
食品安全基本法の制定、食品表示の強化、牛肉トレーサビリティー法の制定など次々と実現


▲牛肉トレーサビリティーの仕組みを視察する、はまよつ代表代行、江田衆院議員(左)ら
 安全・安心の「食」を国民に届けたい――。公明党の政策提言、署名運動で、法整備やチェック機能が大きく前進しています。

 国民の生命、生活、健康を守ることを政策の柱に据えている公明党は、それと密接に関係する食の安全確保に真剣に取り組んでいます。
 アレルギー原因物質を含む食品などが出回っていますし、集団食中毒事件、BSE(牛海綿状脳症)発生、食肉偽装表示事件、輸入野菜の残留農薬など、消費者に不安・不信を与えるような出来事も相次ぎました。
 公明党は、その都度、原因究明や対応策を講じるために党内に対策本部、プロジェクトチームを設置。家畜伝染病対策本部(2001年9月)、食の安全確保に関するプロジェクトチーム(02年2月)などが中心となって、政策提言や政府に対する申し入れを積極的に展開してきました。
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 そうした取り組みによって、輸入食品の検査体制の拡充、農薬の安全性基準の見直し、食品添加物の規制強化、遺伝子組み換え食品やアレルギー原因物質の表示義務付け、表示違反の罰則強化などを次々と実現。食の安全対策の充実に、公明党が大きな推進力となっています。
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 食の安全に対して公明党は、署名運動を活発に展開してきました。食の安全は国民の毎日の暮らし、健康に密接に関係し、不安・不信解消には国民的な意識の向上も欠かせないからです。
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 例えば、党女性委員会が2000年1月に行ったアレルギー疾患対策、遺伝子組み換え食品の表示などを求める全国署名には1464万人もの賛同が寄せられ、国民の関心の高さをうかがわせました。
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 農水産物の規格などを定めたJAS法の改正、食品の衛生管理に関する食品衛生法の改正など、食の安全に関する法律も次々と充実・強化され、食肉の安全を確保する牛肉トレーサビリティー(履歴追跡)法も制定されるなど、公明党の取り組みは着実に実を結んでいます。
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 中でも、食の憲法と言われる「食品安全基本法」の制定(03年5月成立、同年7月施行)は、公明党の取り組みの一つの集大成ともいえるものです。
 同基本法に基づいて肥料、農薬、添加物などの安全性を科学的にチェックする食品安全委員会が設置されました。また、同委員会には農水省や厚労省などに食の安全策を勧告する権限も持たせるなど、食の安全確保への体制は格段に向上しました。
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 「公明党の食の安全確保への挑戦は、安全でおいしいものを食べていただきたいとの思いを行動に移したものです」(はまよつ敏子代表代行)とのメッセージを対話の中で紹介していきたいものです。

公明党の取り組み【2000年】

1月
党女性委員会がアレルギー疾患対策、遺伝子組み換え食品の有無表示などを求める署名運動を全国で展開
11月
はまよつ代表代行らが食の安全確保について食の安全、安心に向けた行動計画 (食の安全推進アクションプラン)の策定を求め厚生相(当時)に申し入れ
12月
厚生省が食の安全推進アクションプランを策定 【2001年】
4月
遺伝子組み換え食品、アレルギー原因物質24品目の表示がスタート
9月
党内に家畜伝染病対策本部を設置
党対策本部が農水、厚労各大臣に食肉牛のBSE全頭検査実施などを申し入れ 【2002年】
2月
党内に「食の安全確保に関するプロジェクトチーム」を設置
4月
小泉首相に消費者重視の農政転換を求める申し入れ
5月
公明党が食品安全への法制定、独立したリスク(危険性)評価、管理委員会の設置など食の安全確保に関する提言を発表
6月
食品表示違反に対する罰則強化を盛り込んだ改正JAS法が成立
食品表示110番、食品表示ウオッチャー制度がスタート 【2003年】
5月
食品安全基本法、改正食品衛生法などが成立
6月
牛肉トレーサビリティー法が成立
7月
食品安全基本法が施行。同基本法に基づいて食品安全委員会を内閣府に設置
12月
牛肉トレーサビリティー法が施行“見える食”、表示統一など評価

大阪府立大学大学院教授 植村 興氏

 農業近代化の副作用が90年代に食の安全面で顕在化した。卵のサルモネラ、腸管出血性大腸菌O―157、BSE、それに現在の鳥インフルエンザなどである。遺伝子操作作物や食物アレルギーの問題なども不気味に控えている。
 この10年、社会は食の安全確保のために多大な労力と費用をかけてきた。その結果は、わが国では食中毒届け出患者数3万人以下が定着しつつあることにみられるように、食品事故の減少に表れている。

 具体的政策として、国民に安心感を与えたBSE対策、市民に分かりにくかった表示の統一、省庁間の壁を取り払って施策の効率化を図った「食品安全基本法」の制定とそれを具現化した食品安全委員会の設置、「見える食」へ一歩を踏み出した牛のトレーサビリティー法の制定などは高く評価される。
 一方、ミクロの視点からみると、食についての不安・不信は今なお解消されていない。農業近代化の副作用は持続しているし食品危害は世界を行き来している。今回のBSEや鳥インフルエンザで企業は食の確保に右往左往しているのが現状である。

 食の不足は人々を不安にさせ、食品事故は恐怖に陥れ、法令違反は不信を抱かせ、食の浪費は感謝の心を失わせる。そして飢餓と過食の並存は人々の間に争いを誘発する。問題は山積しているのである。
 40%以下の食糧自給率でいいのか、食の供給源を分散しなくていいのか、リスクに備える基礎学術や市民・行政・業界・専門家間のコミュニケーションシステムに改善余地はないのか。

 食の安全は、身体だけでなく人の心および人の社会的健全性に直結する。新幹線の車窓から荒廃した休耕地を目にするほどつらいことはない。これが「日本農業」「ふるさと日本」だと次代の子どもたちの脳に刷り込んではならない。
 活発な議論と間違いのない政策が望まれる。