2007/05/28●公明新聞より
長崎原爆/被爆体験者を救済して!/長崎市
医療費の再給付を/江田氏が式見地区で懇談/支援事業で要望など聞く

 被爆体験者を救済して!――国の長崎被爆体験者支援事業の制度改正(2005年6月)に伴って、医療費給付の対象外となっている約2500人の被爆体験者から救済を求める声が上がっている。


 公明党の江田康幸衆院議員は5月27日、長崎市相川町で開催された式見地区地域懇談会(式見地区さわやかグループ主催)に出席、被爆体験者らから援護施策の充実を求める要望などを受けた。党長崎県議団の小林駿介議員、党長崎市議団の平野大寿議員も同席した。

 長崎被爆体験者支援事業(被爆体験者精神影響等調査研究事業)は、国から委託を受けた長崎県や長崎市が02年から実施している事業。公明党のこば健太郎参院議員(参院選予定候補=比例区)や坂口力厚生労働相(当時)らが推進した被爆地域拡大によって実現した。

 爆心地から半径12キロ圏内の健康診断特例区域(02年指定)で原爆に遭った被爆体験者は、精神医療受給者証の交付を受け、被爆体験に基づく疾病について、被爆者援護法に準じた医療費給付が支給されるようになった。

 ところが、05年6月の制度改正で、対象者の居住要件が緩和されたものの、被爆体験の有無や精神症状を調査するスクリーニング検査が厳格化されたため、それまで同受給者証の交付を受けていた県内8964人のうち、3078人が対象外になった(06年4月末現在)。

 こば氏や公明党長崎県議団らは、この事態を重視。厚労省などに対応の強化を求めたところ、昨年6月から、同検査に精神科医師による診断も加えられ、542人(今年1月現在、長崎市は審査途中)が再び同受給者証を手にすることができた。しかし、2500人以上の被爆体験者が依然、同受給者証の交付を得られないまま。対象外とされた人々は健康への不安を募らせている。

 この日、懇談会が開かれた式見地区は、爆心地から8キロほど離れた地域。被爆地域拡大のために、こば氏が00年9月に現地調査を行うなど、深くかかわった地域の一つだ。

 懇談会では、住民から「こばさん、公明党の努力のおかげで、被爆地域拡大ができた」との感謝の声が寄せられる一方、対象外となった人々への救済を求める切実な声が上がった。

 同受給者証交付の対象外となった数人の男性からは、「一度、同受給者証を交付しておきながら、対象から外したのは納得できない」「原爆投下当時、2、3歳の人は『覚えているはずがない』とされ、ほとんどが対象外になった。何歳であっても被爆体験は一緒のはず」などの声が上がった。

 また、女性の一人は「受給者証の更新は1年ごとで、精神科医による診断に5000円もかかる。何とかしてほしい」と更新手続きの改善を求めていた。

 これに対して江田氏は、公明党が今年3月、党原爆被爆者対策委員会を立ち上げ、こば氏らとともに、原爆症の認定基準見直しなど、原爆被害者の抱える諸問題の解決に取り組んでいることを説明。

 被爆体験者支援事業についても、「今後、政府に元に戻すべきは戻すよう、強く求めていきたい」と話し、被爆体験者の救済に全力を挙げていくことを約した。