サミットの最重要課題は、すべての主要排出国が参加する実効的な枠組み構築に向けて、意味ある合意をめざすこと。
その前提として、 (1)国益に拘泥するのでなく、人類益に立脚(2)科学的知見に立った政策決定(3)地球と文明の共存(環境と経済の統合)――の3点を確認した上で、以下の諸点を提言する。
○長期目標(ビジョンの共有)
2050年に温室効果ガスを少なくとも半減するとのビジョンでG8各国が合意するとともに、中国、インドを含むG8拡大会合メンバーでもこれを共有すること。また、わが国は50年80%削減を視野に入れた長期目標を掲げること。
○中期目標
世界全体で次の10年から20年の間にピークアウトするとの目標を共有すること。また、わが国は先進国全体で20年に90年比25〜40%削減が必要としたIPCCの科学的知見を念頭に、20年に25%削減するとの中期目標を設定すること。
○資金協力、資金調達
アジア経済・環境共同体構想による環境ビジネス300兆円規模(2030年)の展開に、1500兆円を超える個人金融資産や250兆円を超える対外純資産を活用すること。
為替取引などに課税する人道・環境税や国際連帯税等の資金メカニズム導入の検討を提案すること。
自然災害の被災地が早期に復旧するために、公的資金をテコに、市場メカニズムを利用する多国間協力による農業災害保険機構の検討を提案すること。
○地球温暖化防止基本法(仮称)の制定
わが国の中長期目標と毎年の目標、政策、地球温暖化防止委員会の設置を定める法律を制定すること。
○国内排出量取引制度の導入
13年以降の大幅な排出削減のため、わが国の実情に合った国内排出量取引制度の設計を開始することにより、同制度の導入を表明すること。また、12年以前に試行的に導入することも検討すること。
○環境税
温暖化対策の中での位置づけ、特に国内排出量取引制度との補完性、国民経済や産業の国際競争力に与える影響などに留意し、税制抜本改革に向けて検討すること。
○太陽水素系エネルギー経済社会の構築
太陽光社会の構築などを進め、12年後の2020年に再生可能エネルギーの構成率を現在の2・5倍(15%)を目指すこと。
○国民の意識改革
家庭や職場で一斉にライトダウンを行うなど、地球環境を考え、行動する日として「クールアース・デー」を創設すること。 |