2009.05.08●公明新聞より
美しい海岸を取り戻せ/ごみ処理の財源手当て/与党法案に公明の提案/民間団体との連携強化
党漂流漂着物対策プロジェクトチーム座長 江田康幸衆院議員に聞く



▲話をする江田康幸党漂流漂着物対策プロジェクトチーム座長
 近年、日本各地の海岸に大量の漂着ごみが打ち上げられ、景観の悪化だけではなく、生態系にも深刻な影響を与えている。

 自民、公明の与党両党は、このほど漂着物処理を進めるための法案を取りまとめた。法案作成の経緯、公明党の主張などについて、公明党漂流漂着物対策プロジェクトチーム(PT)座長の江田康幸衆院議員に話を聞いた。

 ――なぜ、漂流・漂着物対策が必要なのですか。
 江田座長 産業廃棄物や一般廃棄物は、排出責任者の特定が可能です。しかし漂着ごみは、外国からも来るし、県外からも流れ着くため、責任の所在がはっきりしないのです。しかもその処理は、打ち上げられた場所の自治体が負うことになり、財政面などでも過剰な負担となっています。海岸清掃などの取り組みだけでは、根本的な問題解決とはならないのです。

 ――与党は漂着物処理を推進するための法案をまとめましたが。
 江田 この法案は漂着物の円滑な処理と、発生の抑制を両輪として進めるものです。処理責任者を明確にし、処理に当たっての財源を手当てします。これは画期的なことです。
 これにより新経済対策(経済危機対策)に、漂流・漂着物への対策費として50億円が盛り込まれました。海岸管理者である都道府県の処理責任と、市町村の協力義務を明記したことで、処理体制の構築が期待できます。
 また、発生の抑制には海岸地域だけではなく、上流域など関係地域や国際的な協力も必要です。漂着した自治体の知事が他県に協力を求めたり、環境大臣が協力をあっせんすることを盛り込みました。海外からの漂着物については、外務大臣が各国に協力要請できるとしています。

 ――公明党はどのような主張をしてきたのですか。
 江田 漂着物対策では民間団体との緊密な連携が不可欠です。そこで民間の取り組みに対して、活動推進員や推進団体に法的位置付けを与えました。都道府県は推進員や団体に、対応を委嘱できるようになります。
 また、当初の基本理念には、「海岸環境の保全」のみが掲げられていましたが、美しい海岸を取り戻す「再生」の概念や、国際的にも注目されている「生物多様性の保全」という考え方を追加させました。
 さらに外務、環境、国土交通など関係省庁でつくる対策推進会議のもとに、漂着物の処理と排出抑制に専門知識をもった人で構成する専門家会議を置く規定も加えました。

 ――今後の見通しは。
 江田 公明党はPTを立ち上げる以前から、環境部会の中で漂着物問題について議論を重ねてきました。法案については関係団体や、過重な負担を負っていた自治体の方々からも、大きく評価されています。今月中旬にも法案を提出し、ぜひ野党の皆さんの理解を得て早期の成立をめざします。
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