2021年05月18日
建設石綿、国の対応「違法」/与党PT、救済策決定/和解へ最大1300万円

 建設現場でアスベスト(石綿)を吸い込み健康被害を受けたとして、元労働者と遺族計約400人が国と建材メーカーに損害賠償を求めた4件の集団訴訟(横浜、東京、京都、大阪)の上告審判決が17日、最高裁であった。

 第1小法廷の深山卓也裁判長は、国が規制権限を行使しなかったことで賠償責任が生じる「違法期間」を1975〜2004年と認定。個人事業主の「一人親方」に対する国の責任や、メーカーの賠償責任も認めた。

 建設石綿訴訟を巡る初の統一判断。建設現場での石綿被害者は国の認定だけで約1万人に上る。

 最高裁の判決が出たことを受け、自民、公明両党の与党建設アスベスト対策プロジェクトチーム(PT)は同日夕、衆院第2議員会館で会合を開き、訴訟が続いている原告に対し、国が最大1300万円の和解金を支払うなどの救済策を取りまとめた。原告団も与党の救済策に同意した。与党の取りまとめを踏まえ、菅義偉首相は18日、原告団と面会を行う。

 救済策は、和解金に加え、長引く訴訟の負担を考慮した解決金を支払うほか、訴訟を起こしていない被害者も救済するため、和解金と同じ額の給付金を支給するための基金を議員立法で創設する。

 会合終了後、同PT座長代理の公明党の江田康幸衆院議員は記者団に対し、「今国会での法整備に向け、引き続きリーダーシップを取っていきたい」と述べた。

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