2001/01/30●公明新聞より
有明海ノリ凶作原因究明、支援策に全力
江田氏、党熊本県対策本部 /荒尾市の養殖場

 九州・有明海の養殖ノリが、色落ちによる記録的な不作に陥(おちい)っている問題で、公明党有明海ノリ等凶作調査対策本部(冬柴鉄三本部長)と同熊本県本部の「ノリ等凶作調査対策本部」(西泰史本部長=県代表、熊本市議)は二十九日、熊本県下で最も被害が大きい荒尾市のノリ養殖場を船上視察するとともに、同市のノリ養殖業者から被害の実態や国、県への要望などを聞いた。
 この日の調査には、党調査対策本部の江田康幸事務局長(衆院議員)と、有明海沿岸の熊本、荒尾、玉名、宇土の四市の市議と県議で構成する同県対策本部のメンバーが参加。
 一行は、漁船に乗り込み、荒尾漁港の沖合二キロのノリ養殖場で、ノリ網の状況を視察。薄茶色に色落ちしたノリ網の周りには、日光に反射する植物性プランクトンのリゾソレニアがキラキラと輝いていた。「油のようでしょう。これが色落ちの原因です」「これにやられて、全滅です」。養殖業者は江田氏らにこう怒りをぶつけた。
 この後、一行は荒尾漁協を訪れ、同市の荒尾、牛水両漁協のノリ養殖業者などから窮状を聞いた。荒尾漁協の場合は、今年度のノリ生産額が例年の三分の一にも満たない七千万円まで落ち込んでいる。養殖業者は「アサリもタイラギもだめ。最後の期待のノリも壊滅し、死活問題だ」などと、苦しい胸のうちを語っていた。江田氏は「まずは生活支援に全力を挙げたい。原因究明にも全力で取り組む」と語った。
 有明海の養殖ノリが色落ち被害で記録的な不作となっている問題で、谷津義男農水相は二十九日、諫早湾干拓地(長崎県)やノリ漁場を現地視察し、佐賀、福岡両県の地元漁業者らと意見交換した。
 意見交換では、漁業者が不作を招いた有明海の環境悪化は干拓事業に原因があるとして、水門の早期開放、漁業影響調査の早期実施などを求めた。谷津農水相は、三月末をめどとする水産庁の緊急調査を踏まえた総合調査について、「環境省、国土交通省など関係省庁や学者らを含めた体制で、予見を持たずに調査したい。十月の(ノリの)網入れまでに間に合うよう、中間報告を出したい」と述べ、水門開放の判断を含め、早期に結論を出す考えを強調した。