2020年12月29日
脱炭素へ政策総動員/洋上風力など重点14分野/党推進本部が意見交換

 公明党地球温暖化対策推進本部(本部長=石井啓一幹事長、副本部長=江田康幸衆院議員)は28日、参院議員会館で会合を開き、2050年に温室効果ガスの排出を実質ゼロとする「カーボンニュートラル」の実現に向けた実行計画「グリーン成長戦略」について、政府から説明を受け、意見を交わした。戦略では洋上風力発電や水素技術の普及拡大など重点14分野の実施年限や技術的課題を定めた工程表を作成。公明党が訴えてきた脱炭素化へ、あらゆる政策を総動員する。

 席上、政府側は「温暖化への対応を成長の機会と捉え、経済と環境の好循環をつくっていく」と強調。戦略を通じて、民間企業の投資や取引拡大などを合算した経済効果が30年に年間90兆円、50年に同190兆円に達するとの試算も紹介した。

 戦略では、二酸化炭素(CO2)排出量の約4割を占める電力部門の脱炭素化を前提とし、再生可能エネルギー(再エネ)を最大限導入する方針を示した。今後の議論の参考値として50年の電源構成に占める再エネ比率を50〜60%(19年は20%弱)と明記。洋上風力発電を再エネ主力電源化の切り札と位置付け、発電能力を30年までに原発10基分相当の10ギガワット、40年までに30ギガ〜45ギガワットに引き上げる目標を掲げた。火力発電所などから出るCO2は、回収・再利用する技術の導入により、電力部門の排出を実質ゼロに抑え込む。

 また、乗用車の国内新車販売の全てを30年代半ばまでに電気自動車(EV)やハイブリッド車(HV)などの電動車に転換すると明記。トラック・バスの商用車の結論は先送りし、来年夏をめどに目標を具体化する。

 次世代燃料として期待されている水素は、燃料電池車(FCV)に限らず、発電所や船舶などに幅広く普及を促し、50年に年間2000万トンの利用をめざす。

 そのほか、住宅では省エネ設備によって消費エネルギーを低減し、必要なエネルギーは太陽光などで補う「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)」の普及拡大などが盛り込まれた。

 出席議員からは、「技術革新に向け、具体的にどう国際連携していくかが重要だ」「カーボンニュートラルは産業界の取り組みだけではなく、国民の行動変容を促し、消費者を巻き込んでいく流れが大事だ」などの意見が出た。
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