悲惨な公害繰り返すな
水俣病公式確認50年で慰霊式
江田副大臣が献花/犠牲者の冥福祈る/熊本・水俣市
公明新聞:2006年5月2日付

▲水俣病慰霊碑に献花する江田環境副大臣  わが国の「公害の原点」といわれる水俣病が1日、公式に確認されてから50年目を迎えた。

 この節目に、熊本県水俣市では同日午後1時半から、同市内の水俣湾埋め立て地に先日完成した「水俣病慰霊の碑」の前で、水俣病犠牲者慰霊式を開催した。

 これには、被害者や遺族をはじめ、小池百合子環境相、江田康幸環境副大臣(公明党)、同市の牧下恭之公明市議らが参列し、犠牲者を悼むとともに、再び悲惨な公害を起こさないよう誓い合った。

 同式典では、江田副大臣らが献花した後、濱元二徳・水俣病患者の会会長らが苦難の歴史を語った。

 次いで、小池環境相が「政府が水俣病の拡大を防げなかったことをお詫びする」と謝罪。公式確認から50年の節目に当たって、行政の責任を認めた最高裁判決などを踏まえ、「政府を代表して、すべての被害者が安心して暮らせるよう全力で取り組んでいく」と表明した。

すべての被害者救済へ
公明、保健手帳の拡充など提言


 水俣病は、熊本県水俣市のチッソ水俣工場が流した排水に含まれていた有機(メチル)水銀によって魚介類が汚染され、それを食べた住民らに発症した中毒症。有機水銀が脳や神経に障害を及ぼし、手足がしびれる感覚障害や言語障害、症状が、重い人はマヒやけいれん、精神錯乱などをきたし、遂には死に至る。

 そうした症状を訴えた住民が同工場付属病院に入院したと報告された1956年5月1日が、水俣病の公式確認の日となった。以来50年。現在も水俣病の認定申請者は3700人以上に上り、被害者救済への出口は、まだ見えていない。

 公明党はかねてから、水俣病の被害者救済に全力で取り組んできた。公式確認50年を契機に、公明党が主導して、4月25日の衆院本会議で悲惨な公害を繰り返さないことを誓った初の国会決議を実現。参院でも26日に決議した。

 一方、党環境部会の水俣病問題小委員会(委員長=木庭健太郎参院議員)は被害者救済をめぐる混迷した状況を早急に打開しようと、同月27日に保健手帳の拡充や離島手当の新設などを盛り込んだ提言をまとめ、翌28日には小池百合子環境相に申し入れを行っている。

 また、党小委員会事務局長でもある江田環境副大臣は3月29日、水俣病患者らが働く熊本県水俣市の共同作業所などを訪れ、当事者の声に直接、耳を傾けている。

 水俣病問題の早期全面解決に向け、公明党は未認定患者を含めた、すべての被害者の救済をめざし、総力を挙げて対策に取り組んでいく。



水俣病問題の解決急げ
被害者救済へ提言申し入れ/党水俣問題小委が環境相に
公明新聞:2006年4月29日付


▲小池環境相に提言を申し入れる木庭委員長ら
 水俣病問題の早期解決へ向け、公明党環境部会(部会長=富田茂之衆院議員)の水俣問題小委員会(委員長=木庭健太郎参院議員)は28日、国会内で小池百合子環境相に対し、保健手帳の拡充などの救済策を盛り込んだ提言を申し入れた。

  これには富田部会長、木庭委員長のほか、高木美智代衆院議員、弘友和夫、加藤修一、鰐淵洋子の各参院議員が参加。江田康幸環境副大臣(公明党)も同席した。

  席上、木庭委員長は、水俣病の認定申請者が今なお3700人以上に上っているなどの現状を踏まえ、すべての被害者を早期に救済するため、27日に党小委員会としての提言をまとめたことを報告。

 その上で、現行の保健手帳を拡充して療養手当を加え、新たな「医療手帳」として一本化することや、離島に住む被害者を対象とした「離島手当」の新設、「はり・きゅう施術費、温泉療養費」の支給額の上限(月額7500円)を倍にすることなどを強く求めた。
  これに対し小池環境相は、「しっかりと受け止めさせていただく」と答えた。

<提言の全文>
今後の水俣病対策の在り方について

水俣病問題においては、公健法および平成七年の政治解決等に基づき、対策が講じられてきたところであるが、平成十六年十月の関西訴訟最高裁判決は、規制権限の不行使により水俣病の被害の拡大を防止できなかった国及び熊本県の不作為責任を認定した。

政府は、平成十七年四月、この最高裁判決を受け、新保健手帳の支給再開を含む総合対策医療事業の拡充や今後の取組をまとめた「今後の水俣病対策について」を発表し、実施してきたところである。しかしながら、最高裁判決を機に、公健法への新たな認定申請者が急増し、最高裁判決後の認定申請者は三千七百人以上にも達し、また認定審査会については、依然再開ができない状態が続いている。昨年十月には国・県・チッソに損害賠償を求める新たな訴訟も起こっている。このような閉塞した状況が続けば、被害者救済が遅れ、地域が再び混乱するという危機的な状況に陥ることが懸念される。

 水俣病の深刻さは、半世紀たっても病気を完治する手段がなく、被害者の病気との闘いが続いていることと、偏見や差別の中で今も埋もれた被害者が数多くいることである。最高裁判決を受けて今、政治や行政がなすべきことはすべての被害者の救済であり、必要なときに必要な医療を受けられる保障と、被害に応じた生活保障の確立である。

水俣病公式確認から五十年の節目を迎えるにあたり、これらの水俣病を取り巻く閉塞状況を打開し、すべての被害者の早期救済と地域の安定を図るため、今後の水俣病対策の在り方について、以下提言する。

一、保健手帳の拡充

公健法および平成七年政治解決を前提とした上で、昨年十月に再開した新保健手帳を拡充し、療養手当を加える。平成七年政治解決の意義を踏まえ、一時金はないが、現在の医療手帳の水準と同等となることから、名称を「医療手帳」として一本化する。従来の保健手帳所持者についても同様に拡充すること。

救済対象 水俣病ではないが、水俣病にもみられる神経症状を有する者
救済基準 従来の保健手帳対象要件に該当すること
救済内容 (1)医療費(自己負担分)の給付 (2)療養手当の給付 (3)一時金はない
費用負担 国8、県2

二、離島在住の水俣病被害者への「離島手当」の新設

三、介護保険制度および医療保健制度の調整に伴う新たな食費・居住費の
  自己負担等に対する支援


現在の七千五百円を上限とした、はり・きゅう・温泉療養のメニューに加え、マッサージ、介護保険(医療保険)の食事・居住費の自己負担支援等を追加する。将来の医療ニーズや各種の制度調整等に柔軟に対応できるものとし、上限の七千五百円を倍額程度に引き上げ、その範囲内でどのメニューを選んでも良い制度とすること。 

四、住民の健康調査および不知火海の環境調査の早期実施

五、胎児性患者や水俣病被害者の生活改善・社会活動に対する支援

特に、患者の生活改善や社会活動支援を行うボランティア団体等への支援を強化すること。

六、認定審査会の早期再開

七、平成十七年四月七日環境省発表の「今後の水俣病対策について」の着実な実施

八、「水俣病五十年国会決議」を踏まえた水俣病対策の着実な実施


特に、今なお残る差別・偏見を解消するための教訓・啓発事業を本格的に実施する。水俣病は一地域の問題ではなく、日本の公害の原点であることを全国民に啓発し、水俣病の教訓を世界に発信すること。
   平成十八年四月二十八日
公明党 水俣病問題小委員会
環境大臣
 小池百合子 殿


水俣病/すべての被害者を救済
保健手帳拡充、離島手当など8項目の提言/公明党小委がまとめる 
公明新聞:2006年4月28日付


▲水俣病被害者の早期救済へ提言をまとめた党小委員会に参加する江田議員(左端)

 「公害の原点」といわれる水俣病が公式確認されてから50年の節目を迎える5月1日を前に、公明党水俣病問題小委員会(委員長=木庭健太郎参院議員)は27日午後、衆院第2議員会館で会合を開き、すべての水俣病被害者の早期救済をめざして、保健手帳の拡充などを柱とした8項目の提言をまとめた。28日にも環境相に申し入れを行う。


 国と熊本県に被害拡大を防ごうとしなかった不作為の責任を認めた2004年10月の関西訴訟最高裁判決を機に、水俣病の認定申請者が急増し、3700人以上にも達していることや、認定審査会が再開できていない現状を一刻も早く打開しようと、「被害者救済に視点を当てた対策」(木庭委員長)を盛り込んだ。

 提言では、現行の保健手帳を大幅に拡充し、医療費の全額支給に加えて療養手当を創設。現行の医療手帳と同等の水準に引き上げることにより、新たな「医療手帳」として一本化する。その際、従来の保健手帳所有者も同様に拡充する。

 また、御所浦島などの離島に住む水俣病被害者を対象に「離島手当」を新設し、治療を受けるために必要な交通費などの負担軽減を図る。さらに介護保険制度や医療制度改革に対応するため、現在の月額7500円を上限とした「はり・きゅう施術費、温泉療養費」に介護保険(医療保険)の食事・居住費などを追加するとともに、上限を倍額に引き上げる。

 このほか、住民の健康調査などの早期実施や認定審査会の早期再開、衆参本会議で行われた「水俣病公式確認50年国会決議」の着実な実施などを求めている。


水俣病の惨禍/繰り返すな
公明主導で国会決議/東国対委員長が趣旨弁明/衆院本会議で可決
公明新聞:2006年4月26日付

 「公害の原点」といわれる水俣病が公式確認されてから50年を迎える5月1日を前に、衆院は25日の本会議で、悲惨な公害を繰り返さないことを誓約する国会決議を全会一致で可決した。水俣病に関する本会議での決議は初めて。決議案の趣旨弁明は、公明党の東順治国会対策委員長が行った。

 同決議は、12日に行われた自民、公明の与党両党の幹事長、政務調査会長、国対委員長による会談の中で、東国対委員長が提案したもの。決議文は公明党が作成した原案を基に与野党で調整し、最終的に全会派の共同提案となった。

 趣旨弁明で東国対委員長は「水俣病は、わが国が戦後の復興から経済繁栄をめざす過程で生じた公害の原点ともいうべき悲惨かつ不幸な事件だった」とし、「その歴史は被害者やその家族にとっては、水俣病の被害自体の過酷さとともに、言語に絶する苦難の道のりであったと言わざるを得ない」と指摘。その上で政府に対し、水俣病被害の拡大防止について、国などの不作為による不法行為責任を認めた2004年10月の最高裁判決を真摯に受け止め、被害者の一刻も早い救済策を講じるよう、強く求めた。

 さらに、「二度とこうした公害の惨禍を繰り返さない決意と同時に、苦しんでいる被害者に目を向け続けることを本院の意思として表明することは、極めて意義深い」と強調し、決議文を読み上げた。

 同決議の可決を受け、小池百合子環境相は「決議の趣旨を十分尊重し、すべての被害者が地域社会の中で安心して暮らしていけるよう、関係地方公共団体と強力しながら、取り組みを進めたい」と述べた。



<水俣病国会決議全文>
水俣病公式確認五十年に当たり、悲惨な公害を繰り返さないことを誓約する決議

 行政が公害の原点とされる水俣病を公式に確認してから、五十年の節目を迎えた。本院は、水俣病という未曾有の公害の犠牲になり、尊い生命を無くされた方々に心から追悼の誠を捧げるとともに、残されたご遺族の悲しみ、今なお闘病のなかにある被害者とそのご家族の苦痛と苦難に深く思いを致すものである。

 平成十六年十月に出された水俣病関西訴訟の最高裁判決は、国及び熊本県に水俣病被害の拡大の不作為の不法行為責任を認め、損害賠償の一部について責任を負うことを認定した。政府はこの判決を厳粛に受け止め、平成七年の政治解決及び水俣病発生から今日に至る五十年以上の経緯の中で、長きにわたり心身の苦労を耐え忍んでこられたすべての水俣病被害者の方々が、地域社会の理解の中で健やかで安心な暮らしを送れるよう、関係地方公共団体と協力しながら、水俣病対策を着実、かつ、総合的に実施すべきである。

 本院は、水俣病公式確認五十年の節目に当たり、水俣病の悲劇を貴重な教訓として謙虚に学び、我が国の環境政策の一層の進展を図るとともに、この水俣病の教訓を世界に発信していくことの重要性をあらためて確認し、このような悲惨な公害を決して再び繰り返さない決意をここに表明する。

 右決議する。


水俣病に学ぶ
日々新しい問題を提起/公明新聞:2005年5月17日付

 水俣病が公式に公害病と確認されていらい49年の歳月が刻まれた。いまだ癒えることのない傷を負って生きる水俣の人々の声に耳を傾けてみたい。

残る不信

 1996年9月、水俣病への理解と啓蒙を兼ねた「水俣病・東京展」を皮切りに全国展開されて今日に至っている水俣フォーラム主催の水俣セミナー「はじめて出会う水俣病 どう学ぶか、どう生きるか」が4月22日新宿文化センターで開かれた。出席者は、ノンフィクション作家の柳田邦男さんと水俣病患者の大村トミエさん。

 大村さんは、33年生まれ、72歳。現在は、川崎在住であるが、生を受けた地は、「水俣が一番多く出た村」。「それまでは水俣病とはおよそ無縁の、のどかで静かな水面(みなも)をたたえた海に面した、環境に恵まれた村であったのに」との思いは終生消えることはない。

 「たった一つの企業の過ちがもたらしたものは、50年、60年経っても拭い去ることは出来ない」どころか、「生活権を奪い、手術もままならなず、いっそ死んで生まれてくれたほうが親孝行という不謹慎な言葉さえ飛び交いかねない破滅に追い込むような企業活動はやめてほしい」と訴える。

 悲惨な状況はそれだけにとどまらない。「水俣病とわかると離婚。子どもを欲しいと思っても、死産を繰り返すこと10回。3年経っても子どもが生まれない場合は離婚という時代」のたとえようもない苦しみに加えて、「生活苦から女の子がいる家では、やむなく関西地方に売り飛ばされる」という衝撃的な話も紹介された。

 結局残ったのは、「役人や国は何もしてくれない。役人や議員の言うことは信じられない」との思いだという。それでも、「うつ病になるのは怖い。だから生きてる間は、二度とこのようなことが起きないように前向きに戦っていくしかないと言い聞かせています」と語る。この健気に響く一言を、どのように聞くべきか。

いのちの人称性

 これを受けて、これまで公害、医療、戦争などに関するドキュメンタリーを通して、人間の「生と死」を論じてきている柳田邦男さんは、まず「あらゆる問題に共通することとして、悲惨な体験の共有が可能なための時間と場が必要である」と述懐。最近の大宅ノンフィクション賞の経験から、「選考の過程で、ある作品を通して戦争の持つ後遺症をどのように伝えていくべきかということが議題になった。

 これは事故、公害、戦争のいかんにかかわらずもたらされる家族ぐるみの悲劇をどのように感じていくべきなのか。こうした事実を前に、私たちは日常安穏と暮らしている中であまりにも無関心ではいないか。(特に事実を伝えるべき役割を担う立場にある)マスコミに見られる傾向として飽きっぽい印象を受ける。本質的な事件も掘り下げて考えることがない」と、自戒も念を込めた言葉が続く。

 その上で、あらためて「体験世代としない世代の間で、いかにすれば体験を共有できるのか、普遍的問題としてとらえていくことが大事」と訴える。

 そこで柳田さんは、水俣病に対しての行政の対応を考えていくことも含め、「いのちの人称性の認識の必要」を説く。「いわゆる1人称(本人)2人称(家族や恋人)と3人称(友人、知人から赤の他人まで)の間にある距離をどのように克服していくべきか。そのためにも決して無過失主義を旨とするような杓子定規的な対応はすべきではないのはもちろんのこと、その前提として、水俣病は50年前の事件ではなく、日々新しい問題を提起している事件として受け止めていくことが必要である」と、締めくくった。



水俣病 被害者支援の遅れ許されず
「新救済策」は現段階で最良の策/公明新聞:2005年4月18日付

医療費支給を拡充

 水俣病が公式に発見されてから来年(2006年)で50年となるのを前に、国と熊本県の行政責任を認めた水俣病関西訴訟最高裁判決を受けた環境省の新たな救済策がまとまった。

 今月(4月)7日、小池百合子環境相が発表した新救済策は、1995年の政治解決に基づき、未認定患者を対象に始まった「水俣病総合対策医療事業」のうち、比較的軽い症状の患者を対象とする「保健手帳」について、現在ある支給上限を撤廃。自己負担分を全額支給するとともに、申請の受け付けを再開することなどが柱になる。

 新救済策については、一部に「十分ではない」という声はあるものの、公明党は「被害者の救済が遅くなってはならない。皆さんが最も強く望んでいるのは生涯、医療費の心配をしなくてもすむこと。その意味で現段階では最良の策」(江田康幸・党環境部会水俣病問題小委員会事務局長)と考える。環境省は併せて、これまでの行政の取り組みや責任、水俣病問題が持つ社会的・歴史的意味を検証する懇談会を設置する。これにより、水俣病問題は新たな取り組みのスタートを切ることになる。

 新しい救済策では、勝訴した関西訴訟原告団らに対し、6月をめどに医療費を全額支給するほか、感覚障害がある患者を対象にした「医療手帳」についても、はり・きゅう費の一回あたりの上限額撤廃や、温泉療養費の追加など充実を図る。また、高齢化した被害者に対応した保健福祉策の充実や、胎児性患者の生活改善を支援する施策なども盛り込んでいる。

 96年に半年間だけ申請を受け付た「保健手帳」の申請を再開することについて、環境省は既に判定基準を幅広くする方針を打ち出しており、新しい救済策の実施で、ほとんどの人が救済されることになる。また医療費の全額支給は、新旧を問わず、すべての「保健手帳」に適用されるため、救済の範囲は大幅に拡大される。

 新救済策には多くの公明党の主張が反映された。最高裁判決を受けて党環境部会のもとに設置した「水俣病問題小委員会」での8回におよぶ環境省、熊本県、鹿児島県、水俣市を含めた協議などで、熊本県案を軸に新救済策のとりまとめを後押ししてきた結果だ。

 一連の取り組みの中で公明党は、「保健手帳」の受給申請の再開を強く求めたのをはじめ、「保健手帳」の医療費については、与党の中でいち早く江田氏が「自己負担分の全額を支給する方向で環境省に求めていく」考えを表明。
 また従来、国と熊本県が折半してきた費用負担についても、最高裁判決が国の責任をより重く認定していることを踏まえた割合とするよう求め、新たな対策にかかる費用については、県の財政事情も考慮して、国が80%、熊本県が20%とすることでまとまった。

国、県は十分な説明を

 最高裁判決以降、新たに認定を申請した人は1000人を超える。中には高齢にもかかわらず初申請だったり、95年の政治決着時に手を挙げられなかった住民もいるとされる。その意味では一方に、いまだ被害の全容が把握されているとは言い難い現状もある。

 新救済策について国、県は、住民に対する十分な説明責任を果たすとともに、「健康管理事業の充実」などを通じ、さらに住民の声に耳を傾けるべきだろう。懇談会での議論と合わせて今後に生かすことで、次の取り組みの姿が見えてくるのではないだろうか。

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