官製談合防止法の制定を推進しました。
 公明党・政務調査会は、2001年2月8日、衆院第一議員会館で記者会見し、公共事業の入札談合に国や自治体など、本来、被害者であるはずの発注者が深く関与する「官製談合」の防止に向けて、「入札談合等関与行為防止法案」(官製談合防止法案)の骨子を発表しました。
 税金が注ぎ込まれる公共事業の入札に際し、落札額を不当につり上げて利益を得る談合は、悪質な犯罪にほかなりません。近年では、発注者側の「官」が、見積もり価格を漏らすなどして談合に係わるという、より悪質な談合が増加しています。これが、いわゆる「官製談合」です。公正取引委員会が摘発した官製談合は、1996年以降だけでも9件に上ります。しかし現状(2001年現在)は、官庁などの談合を取り締まる法律はなく、公正取引委員会の改善要請にも強制力がありません。また、各省の大臣や都道府県知事には、談合に関与した職員などを懲戒等に処する権限はあるものの、入札談合を調査する十分な能力がないため、実際には機能していないという状態でした。

公正取引委員会に権限を付与する法整備が急務

立法化に向けて与党内にプロジェクトチームを設置。

 そこで公明党は、公正取引委員会が官製談合に有効に対処するための権限を付与する法整備が急務であると考え、今回の法案骨子をまとめました。その 骨子は、

  1. 公取委は官製談合を発見した場合、関与している各省庁の大臣、自治体の首長らに対し、入札談合の排除措置を要求できる
     
  2. 要求を受けた大臣、首長らは、必要な調査を行い、排除するために必要な措置を取る
     
  3. 公取委は、大臣、首長らが講じた措置内容を公表できる
     
  4. 国や地方公共団体は入札談合を行った職員に損害賠償を請求する

    などを柱とするものです。
 会見の席上、公明党・政務調査会は、この法案骨子を与党政策責任者会議の場に提示した上、立法化に向けて与党内にプロジェクトチームが設置し、与党三党による議員立法を目指す考えであることを明らかにしました。

いよいよ法案作成へ

官製談合防止を目的とした新法の骨子案の中間とりまとめを発表。

 記者会見の翌日9日、自民、公明、保守の与党三党は、衆院第一議員会館で政策責任者会議を開きました。そこで、公明党の提案を踏まえて、官製談合の防止に向けた法整備に関するプロジェクトチームの設置を決めました。江田康幸衆議院議員もプロジェクトチームの一員として、法案の作成、国会への提出にと、奔走していくことになりました。
 6月、与党三党のプロジェクトチームは、官製談合防止を目的とした新法の骨子案の中間とりまとめを発表しました。
 この中間とりまとめでは、 1)発注官庁の大臣や首長が、関与した職員に対し、損害賠償の請求や懲戒を適切に行うことができる 2) 官製談合を探知した公正取引委員会が、発注官庁や自治体に改善措置や必要な調査の要求、公表を求める などの規定を新法に盛り込むことを謳っています。 さらに、9月に行われたプロジェクトチームの会合では、新法骨子案を細部に亘って協議し、特殊法人や外郭団体に対する新法の適用範囲については、国や自治体から2分の1以上の出資を受けるすべての法人としました。

官製談合防止法として成立

実効性ある仕組みになっていることを強調。

 翌年、2002年4月には、プロジェクトチームは官製談合防止法案をとりまとめ、国会への提出を目指し、各党が党内手続きに入りました。そして6月11日、同案は衆院に提出。 官製談合防止法案は衆院で1ヶ月あまり審議された後、7月17日、衆院経済産業委員会にて採決を行い、同案は全会一致で可決されました。
 採決に先立って行われた質疑では、官庁や自治体などの職員について、官製談合への関与の有無などを調査する際、その適切性をどのように確保するのか、という質問が出されました。 法案提出者である江田康幸衆議院議員が答弁に立ち、同法案の第六条で「指定職員による調査」を定め、発注機関に厳正な対応を求めている点、同第3条6項では各省庁等の長に対して、調査結果や改善措置内容の公表と公取委への通知を義務づけている点などを挙げ、各種調査が適切に行われるよう、実効性ある仕組みになっていることを強調しました。
 官製談合防止法案は、衆院本会議で可決、参院に送付されました。そして、参院経済産業委員会でも全会一致で可決された後、参院本会議で可決、官製談合防止法として成立しました。