バックナンバーNO12

「まちづくり三法」が成立/商店街を元気に! 
お年寄りが歩いて暮らせるまちに 
公明新聞:2006年07月02日付 

 大規模小売店舗立地法、中心市街地活性化法、都市計画法の三法は、都市形成に大きくかかわっていることから「まちづくり三法」と呼ばれています。このうち、改正中心市街地活性化法と同都市計画法が、先の通常国会で成立しました。改正活性化法は今年8月をメドに、改正都市計画法は2007年秋をメドにそれぞれ施行されます。

 中心市街地に、にぎわいを取り戻し、商店街を再生し、歩いて暮らせるまちづくりを実現するのが狙いです。ここでは、改正法のポイントや公明党のこれまでの取り組みなどについてまとめました。

『コンパクトシティを形成』
『改正中心市街地活性化法で都市機能を中心に集約』


 改正中心市街地活性化法は基本理念の中で、“まちの顔”ともいうべき中心市街地について、地域における社会的、経済的、文化的活動の拠点と位置付け、魅力あるコンパクトシティ(歩いて暮らせるまち)の形成促進をめざしています。基本理念に即して総合的な施策を策定・実施することを国の責務と規定しました。

 今回の改正では、より効果的な都市づくりを行うために、「選択と集中」の仕組みを導入し、都市機能を市街地の中心に集約しようとしていることが特徴です。

 特に、全国の自治体における都市計画の総合調整や事業の実施状況の点検などを行うため、首相を本部長とする「中心市街地活性化本部」を内閣に設置しました。

 一方、これまで市町村が策定していた中心市街地活性化のための基本計画を、より実効性あるものにするために、基本計画に対する首相の認定制度を創設しました。認定された基本計画には重点的に支援策が実施されます。ムダのない効果的な都市づくりをめざすことが可能になりました。

 財政的な支援策も大幅に拡充され、都市機能の集約促進のための、暮らし・にぎわい再生事業の創設やまちづくり交付金の拡充が行われます。

 さらに、地域関係者がまちづくりに主体的に参加し、住民全体で話し合う場として中心市街地活性化協議会を地域ごとに設置します。

『郊外の乱開発を抑制』
『改正都市計画法で大規模集客施設の立地を制限へ』


 改正都市計画法で、最も重要な点は、郊外での乱開発を抑制するということです。
 これまでの都市計画法では、床面積が1万平方メートルを超える大型店舗や映画館などの大規模集客施設は実態上、自由に建設できましたが、一方で、都市の無秩序な拡大、中心部の衰退が目立つようになりました。

 こうした傾向に歯止めをかけるため改正法は、大規模集客施設の立地可能地域を「商業地域」「近隣商業地域」「準工業地域」の3種に制限しました。その上で、その他の地域への立地については、都市計画の手続きを通じて、その必要性を判断することになりました。

 また、病院や福祉施設、学校などの公共公益施設についても、無秩序な郊外移転を防ぐために開発許可の対象としました。

 これまでは、都市計画区域以外については、都市計画法で対応できなかったために、農地が広がる場所に大きなショッピングセンターなどが立地され、中心市街地の衰退に拍車が掛かるケースが数多くありました。

 改正法では、このような開発を抑えるために、準都市計画区域の決定権限を、市町村から都道府県に移譲。広域的な観点から、地域住民にとって望ましいまちづくりを促進するためのルールを設けました。

『公明が法改正をリード』
『地方議員の取り組みが重要に』


 公明党は、昨年3月にまちづくり三法見直し検討プロジェクトチーム(PT、座長=高木陽介衆院議員)を党内に設置し、まちづくりが抱える現状の問題点について、国土交通省や関係団体と意見交換を行ってきました。

 その結果6月には、中間報告を取りまとめ、北側一雄国交相(公明党)と中川昭一経済産業相(当時)に対して、歩いて暮らせるまちづくりを実現するために、中心市街地支援施策の大幅な拡充などを行うよう申し入れをしました。
 これら公明党の取り組みは、まちづくり三法の改正を積極的にリードしてきました。

 同PTの浜田昌良事務局長(参院議員)は、まちづくり三法が制定された意義について、「中心市街地活性化に熱心に取り組む自治体と、そうではない自治体との“格差”が大きくなる」と述べており、これから、自治体、なかでも公明党の地方議員の取り組みがさらに重要になってきます。

『増えるシャッター通り/商店街の再生が急務』

 従来の「まちづくり三法」は、2000年までにそれぞれ施行され、三法が一体的に運用されることによって中心市街地の活性化や商店街再生が期待されていました。

 ところが、地価の安い郊外部へ移り住む住民が増え続け、これを追うように病院や中学校なども立地されるようになりました。顧客を求めて大型店の郊外出店も加速しました。

 また、自動車で出掛け、買い物をする消費スタイルも定着。この結果、中心市街地からはますます客足が遠のくこととなり、「シャッター通り」と呼ばれる閑散とした商店街が全国に広がることとなりました。

 超高齢化社会の到来に備え、お年寄りにとって買い物や通院などに便利で、歩いて暮らせるまちづくりが強く求められています。