バックナンバーNO2

政治学習のために/日本再生の期待担う「みらい創造プロジェクト」とは…
公明新聞/2004年2月8日付

 科学技術立国の実現へ前進
 新産業育成、雇用拡大で経済活性化


 国民生活の向上や経済活性化につながる最先端の科学技術の研究開発を通し、科学技術創造立国の実現をめざす「みらい創造プロジェクト」が、日本再生の“切り札”として注目されています。
 科学技術の研究開発は、一国の経済・産業の浮沈にも影響することから、先進各国がしのぎを削っています。日本も新たな産業を育成し、それに伴う雇用をつくり出しながら国際競争力を維持、向上させていくために、科学技術分野など21世紀のリーディング産業(日本経済をけん引する産業)の育成を国家戦略として位置付け、重点的に投資していくことが求められています。
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 こうした目的を担って2002年度にスタートしたのが「経済活性化のための研究開発プロジェクト(みらい創造プロジェクト)」です。政府はこれまで、ライフサイエンス(生命科学)、情報通信、環境、ナノテクノロジー(超微細技術)を重点4分野に指定して、このうち比較的短期間に実用化が見込まれ、民間企業の参加が得られたバイオ・IT(情報技術)融合機器開発、情報通信基盤高度化ソフトウエア開発など、30の経済活性化プロジェクトを「フォーカス21」と名付けて集中的に予算を投入してきました。
 この事業をさらに拡大・発展させるため、革新的ながん治療法の開発など新たな分野も加えた93のプロジェクトを選び、04年度予算政府案に計1059億円を計上しています。
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 小泉純一郎首相は、1月19日の施政方針演説で「国民の暮らしを良くし、経済活性化につながる研究開発として『みらい創造プロジェクト』を戦略的に推進します」と述べ、力を入れていく姿勢を強調しました。

 重点的に研究開発を促進
 生命科学、次世代ロボットなど

 「みらい創造プロジェクト」の重点分野の一つであるライフサイエンスでは、“生物の設計図”といわれるゲノム(全遺伝子情報)に関する研究開発が注目されています。
 なかでも、遺伝子情報を基にした新しい種類の医薬品を開発する「ゲノム創薬」は、病気を引き起こす遺伝子に応じて個人ごとに医薬品を開発することも可能となるだけに、大きな期待が持たれています。このため「みらい創造プロジェクト」では、世界各国の新薬開発競争に後れを取らないように、ゲノム機能に関する情報を集約して生命科学の発展につなげていくことにしています。
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 次世代ロボットの実用化も04年度から取り組むプロジェクトの一つです。ロボット産業は日本が世界をリードしてきた科学技術分野ですが、米、欧州、韓国、中国などが積極的に開発に取り組んでいるのに対し、民間の力に大部分を頼っている日本の現状では限界があると指摘されています。
 そこで、「みらい創造プロジェクト」では今後、次世代ロボットの研究開発、実用化に力を入れることになりました。例えば、経済産業省では、家事全般のほか、介護や福祉にも対応するロボットの実用化をめざすプロジェクトを新たに開始する予定です。また、総務省は高度な情報通信技術を駆使できるロボットの実用化をめざします。

 中小企業の参入を促し門戸開放

 一方、93プロジェクトのうち18を占めるナノテクノロジーの研究開発も重点的に力を注いでいく分野です。高い技術力と豊富な資金力が必要なこの分野は、これまで大企業が中心とならざるを得ませんでした。
 しかし、中小企業でもナノテクノロジーに不可欠な超微細部品の製造技術を持っているケースもあることから、こうした優れた技術を持っている企業に門戸を開放してプロジェクト参加を促し、その知恵や経験も生かしながら研究開発を促進していくことにしています。

 関係予算など大幅拡充
 公明、マニフェストでも主張

 公明党は、科学技術振興が今後の新産業育成につながり、経済活性化と雇用創出にも波及していくことから、科学技術分野への大胆な重点的投資を国家戦略として推進する必要があるとの観点から、「みらい創造プロジェクト」を強力に後押ししてきました。
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 公明党など与党が行った2003年7月の04年度予算概算要求基準策定に関する申し入れでは、予算を重点配分する分野の一つである「みらい創造プロジェクト」を一段と強化・充実するために、新産業創出を目的に、科学技術分野などに大規模かつ集中投資する公明提案の「みらいの種先行投資プロジェクト」の実施を要請。
 また、03年の衆院選で掲げた公明党のマニフェスト(政策綱領)でも、新産業の育成、経済活性化、新たな雇用創出の一環として同プロジェクトの推進を盛り込んでいました。
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 さらに、1月22日の衆院代表質問で神崎武法代表は、04年度予算案で「みらい創造プロジェクト」の予算が前年度の741億円から1059億円へと大幅に拡充されることを踏まえ、「戦略的な推進体制が整ったことは大いに評価する」とし、「デフレも依然として続いているなかで、その早期脱却に向け、特に新産業・雇用など新たな創出へ向けた取り組みを強化すべき」と主張。これに対し、小泉首相は同プロジェクトを積極的に推進する考えを表明しました。
 政府・与党の本腰を入れた取り組みによって、科学技術創造立国への動きに拍車が掛かっています。