景気重視の税制を
中小企業などへ配慮求める/党経産部会が申し入れ



▲税制改正について提言する江田(右)、白浜(左)両氏=11日 経産省
 公明党経済産業部会の江田康幸部会長(衆院議員)は11日、経済産業省を訪ね、直嶋正行経産相あての2010年度税制改正に関する提言を増子輝彦経産副大臣に提出した。同部会顧問の白浜一良副代表(参院議員)が同席した。

 提言では、景気や雇用の見通しについて、今年度第1次補正予算の執行停止をはじめ、経済対策の不在・混乱などにより「年末、年度末に向けて一層の悪化が懸念される」と指摘。厳しい経済情勢に対応した景気刺激のための視点を十分に反映させる必要性を訴えた。

 その上で、中小企業支援や設備投資、研究開発など中長期の成長戦略に資する税制の継続・拡充を強く要請。具体的には、小規模企業共済制度と中小企業倒産防止共済制度の拡充、中小企業投資促進税制の延長のほか、石油製品の原材料となるナフサの免税や自動車税のグリーン税制の継続など23項目を求めた。

 増子副大臣は、提言の内容を「真剣に受け止め、しっかりやっていく」と応じた。

▼平成22年度税制改正に関する提言文書


平成21年12月11日
経済産業大臣 直嶋 正行 殿
平成22年度税制改正に関する提言
公明党政務調査会 経済産業部会
部会長    江田康幸
部会長代理  弘友和夫
部会長代理  松あきら
日本経済は、鳩山内閣による平成21年度第一次補正予算の執行停止を含めた経済対策の不在・混乱や世界景気の下振れの懸念などによって、景気「二番底」の懸念の増大、デフレの進行、急激な円高、先進国で例外的な株価の低迷などの事態に直面している。雇用も深刻で年末年度末に向けて一層の悪化が懸念される。

鳩山内閣の経済財政運営は、民主党マニフェストの実行に重きを置くあまり、マクロの視点に立った「財政健全化目標」「抜本的税制改革」「経済成長戦略」などの政策が不在である。こうした中で、今般の税制改正においては、暫定税率の廃止など巨額な減税を行う一方で、租税特別措置の見直しと称し、現下の経済情勢に対応した景気刺激のための税制改正の必要性を十分に踏まえないで、ただ、「いかに財源を作るか」の視点で、中小企業支援税制の見直しなども検討されているのが実情である。

現下の経済情勢をかんがみれば、従来実施してきた設備投資や住宅建設を促進する租税特別措置等の継続・拡充など、税制面における経済対策を講じていくべきである。特に、中小企業支援税制や研究開発促進税制など中長期にわたる我が国の成長戦略に資する税制措置は継続・拡充を図るべきである。

平成22年度税制改正においては、公明党政務調査会・経済産業部会として、関係団体からのヒアリングを踏まえ、別紙のとおり提言項目として取りまとめたので、政府におかれては税制改正の審議に際し、その実現に向け積極的に取り組まれることを強く求める。

平成22年度税制改正に係る提言項目
1. 小規模企業共済制度を拡充すること。
2. 中小企業倒産防止共済制度を拡充すること。
3. 株式信託を活用した事業承継税制を拡充すること。
4. 少額減価償却資産の特例を延長すること。
5. 交際費の損金算入特例を延長すること。
6. 研究開発投資促進税制(増加型・高水準型)を延長すること。
7. 中小企業投資促進税制を延長すること。
8. 情報基盤強化税制を延長・拡充すること。
9. 連結納税制度・グループ法人税制を拡充すること。
10. 非居住者が受け取る社債利子等の非課税化を図ること。
11. 民間国外債の利子等に係る非居住者の非課税措置の適用期限を見直すこと。
12. 国際課税制度(タックスヘイブン税制)を見直すこと。
13. 国際課税制度(移転価格税制)を見直すこと。
14. 指定寄付金制度を拡充すること。
15. 産業活力再生特別措置法に基づく登録免許税の特例措置を延長すること。
16. 中小企業の事業再生に伴う登録免許税軽減措置を延長すること。
17. 自動車税のグリーン税制を延長すること。
18. 自動車関係税制特例措置の対象自動車の区分を追加すること。
19. 石油化学製品製造用国産ナフサ及び灯軽油に対する揮発油税の免税措置を行うこと。
20. 石油化学製品製造用国産ナフサ及び灯軽油に対する石油石炭税の免税・還付措置を延長すること。
21. 鉱業所得の課税の特例制度(探鉱準備金・海外探鉱準備金)を延長すること。
22. 海外投資等損失準備金制度を延長すること。
23. 金属鉱物等鉱害防止準備金を延長すること。


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